トホタキ ~滝壺男はビールクズ

徒歩と公共交通機関で巡る日本の滝100選

【滝百選】袋田の滝 訪問記録③ ~最高の滝体験とはこのことよ

100taki.hatenablog.com 前回の続き。滝の最寄り駅である袋田駅を出発して、徒歩でのんびり滝入口を目指します。

滝入口~滝

駅から歩いて20分ほど。袋田の滝の案内表示はあちこちにあるので、迷うことはないでしょう。いつの間にか、あたりには駐車場、土産屋、食事処と、観光街の装いに。まだ朝9:30と早かったので人影はボチボチだけど、店の数や駐車場のキャパを見る限り、日中は相当賑わうだろうことが伺えます。

写真撮り忘れたのでgooglemap先生より。ストリートビュー便利すぎ

奥へ進んでも、滝の姿はまだ視界には入らず。ちゃんと施設入口からの正式ルートじゃないとたどり着けないのかな?とか考えつつ、はやる気持ちを抑えていざ入場。おひとりさま300円。どうやら数分歩けばもう滝まで到達できるようで、緩い坂道を登りつつ先へ進むと、
えぇ…なんでトンネル?? なんで洞穴の中に入るのか全くワケ分からんですよ。なんかこう…滝の裏っかわにでも到達するんだろうか。こちとら滝巡りは初めてなので、そういうものなのかを当時は思っていましたが、93ヶ所を訪問したいま改めて振り返ってみると、そんなのこの袋田の滝だけでした。
真夏だというのに若干の肌寒さを感じつつ歩いていくと、少しずつ音が聞こえてきました。滝の轟音が。

袋田の滝


おおっ!?


おおお!!


キタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!

まさか、滝の真正面に出るとは。いやもうこれ、演出が巧みなんですよ。トンネル内を歩いて先が見えないなか、うっすら滝の音が聞こえ始める。ようやく出口の光が見えてきたと思ったら、その先は一面真っ白。何かと思って近づくと、それ全部が流れる滝であることに気づく。パーフェクトっすわ。
で、その滝も迫力満点なわけで。袋田の滝は、高さ・幅ともに百選の中でもデカい方ですが、滝は複数段になっているので、目の前にある一つの滝の落差は大したことないんですよ(たぶん)。ただ、この観瀑台と滝との距離が超近く、滝が流れるさまをこんなに間近で見られるのは、百選のなかでも数少ない。滝壺に近づいて下から見上げることができる滝はいくらでもあるけど、この袋田の滝のように、滝が流れる中腹で見られるのは本当珍しい。それに適した地形である必要があるし、さらにはこうやって観瀑台を整備しなきゃいけないわけで。
いろいろ思いの丈をぶちまけましたが、滝をダイレクトに感じるという点においては、これ以上ないロケーションだということです。いやね、自分は地形学とかサッパリなので完全に主観なんだけど、滝百選を巡っての相対的な実感ということで、滝体験としては最高峰だと思います。華厳や那智みたいな綺麗で長い一本滝でなくとも三大名瀑に選出された理由が、よく分かりました。

ということで、記念すべき最初の滝巡り体験は最高の出だしとなったわけですが、あまりにもこの袋田の滝が素晴らしすぎたおかげで、しばらくはほかの滝百選に若干の物足りなさを感じてしまうことのなるのですが、それはまた別の話。

さて、話を滝見に戻すと、この観瀑台はスペースも広いし椅子もあるし、のんびり涼んでいける良い場所です。たしか、観瀑台は2階建てになっていたはずで、2階に上がれば滝の全景を見ることができます。観光地なだけに人が多くなるとゆっくりできなさそうなので、こうやって朝早くに訪問するのがよさそう。まだ10時前と朝早かったので混雑はしていませんでしたが、普通にちらほら他の観光客がいましたね。
ぼちぼち帰ろうかとしたところ、どうやら帰りは来た道を戻るのでなく、抜け道がある模様。トンネルを出て吊り橋を渡り、滝を背にしつつ観光街へと戻ります。当時から疑問だったんだけど、これ出口から入ってったら入場料を払わずに観瀑台に行けちゃわないのかな。

こんな風になっていたのね観瀑台


茶屋の建物を通り抜けていく

ごはんとビール

さぁ昼メシだ。早起きしてろくに朝ごはん食べていないなか歩きまわって、たいそう腹ペコだ。
あいにくグルメ情報の下調べを全くしていないので、茨城…というかこの袋田近辺の名物がまったく分からない。とはいえ、ここは観光街でランチできる場所も限られているし、適当な食堂で済ませるしかなさそう。ランチとは言いつつ時刻はまだ10:30、ぼちぼちお店がオープンし始めた頃なので、適当なお店に突撃じゃ。
どんなメニューがあったのか、10年も前なので全く思い出せないけど、速攻で天ぷらそばに決めたのだけ覚えています。暑かったし、ツルっと冷たいものをかっこみたい気分だったのね。あとビール! ビール!

とても美味しかった。鮎の塩焼きも美味しかったです。舌が肥えていないのと語彙がないので、食レポはできまへん。
ビールもたいそう美味かった。常陸野ネストのホワイトエールってやつ。せっかくの地方旅行なので、地ビールがあれば迷わず注文することにしています。
木内酒造 常陸野ネストビール ホワイトエール 瓶 [ 日本 330mlx24本 ]
写真だと写りが悪いけど、ビールはこれ

帰宅

滝巡りの目的は全て果たしたので、もはや悔いはなし。帰ろう。
いや、もう少しゆっくりしていっても良かったんだけど、このへん滝以外に何があるのか分からないし、次の電車を逃すと2時間くらい待ちぼうけを喰らうので、まだ日も高いですが帰ります。高いって言うか、時刻はまだ11時なので最高到達もしていないけども。この辺りが自分の気性というか、くたくたで夕方~夜に帰宅すると翌日に響くし、帰りの電車でラッシュに捕まると萎えるし、旅は原則として単一目的で決行するのがポリシーです。さすがに超有名な観光名所が近くにあるとかだったら足を延ばすけどね。
そんなわけで、袋田駅へ向かおうとしたけれど、またもやバスの接続が悪い。バスを待っていたら、駅舎で無駄に時間を過ごすことになる。仕方ない、また歩くか…。ということで帰りも歩きでした。滝見の満足感と、飯とビールの満腹感で、30分そこらの距離なんかどうってことないのです。
袋田駅に到着したのが11:30。11:38発の電車に乗って、池袋へと戻っていくのでした。袋田の滞在時間、実に2時間30分。これを長いとみるか、短いとみるかは、あなた次第。いや短いって!! 帰りの途中、水戸駅で何か食べて帰ろうかなーとも思ったけど、一息ついて疲れがどっと出たので直帰。

以上、滝百選の訪問レビューでした。次回、旅の記録や滝の個人的評価をまとめます。